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北海道の田舎で納屋を改装し《DIY》でチーズ工房を作りました!

 こんにちは。Spica合同会社 担当佐々木と申します。北海道の田舎でチーズをつくり始めて15年になります。

 十勝を離れた事もありましたが、時間を見つけては十勝に帰ってチーズ作りに打ち込み、コツコツと技術の向上を積み上げてきました。又某有名チーズ工房でもお勤めさせて頂いた時期もあります。(とても厳しい職場でした)思い返してみると、15年という年月は随分長いと思いますが、技術は少しづつ上達するものなのでそれ程長かったとは感じません。

 趣味として始めたこともあり、以前は販売することはありませんでしたが、この度無事DIYで工房を建設して、営業許可証を頂きました!これで晴れて皆様にチーズを販売する事が出来ます!また友人には外国の方々やベジタリアンが多く、日本での食事に困っていたことから、動物由来の原材料を一切使わないチーズを作り、ベジタリアンの方でも食べていただけるチーズを作ります。

 十勝には常に30〜40程度の小規模チーズ工房がありますが、潰れていくチーズ工房もとても多いです。長年続けていく為にも計画的な生き残りの戦略が必要でした。調べていく内に知ったのですが、なんと工房の設立には1億数千万円の資金が必要でした。あまりの高額に青ざめると共に、諦めの悪い私は全てを自作して工房を建設し、投資資金を削減するアイディアに取り憑かれるようになりました。今考えるとそれしか方法を思いつかなかったのだと思います。銀行を回り理解を求め、高額バイトでの労働を自らに課し、それでも溜まった元手は思ったより少額で、日々の生活に消えてゆくお金を極限まで減らし続け‥。食事はもやしと米のみとし‥。ようやく金融機関の承諾が降りて融資を実現して頂き、DIYでの工房の建設を始めたのが2019年の冬でした。

喜んだのも束の間、直ぐに驚くような社会の変動が起きたのです。連日飲み屋街の明かりがビルごと消灯する中。大工さん同士はソーシャルディスタンスを守り、中国で生産されている器具は生産中止という状況でした‥。そんな中でもやれることを見つけ、壁を貼ったこともなく、水道管を設置したこともない私が少しづつでも建設を進める事が出来たのは、情報が容易く手に入り、以前は業者でなければ手に入らない様な器具でも簡単に手に入る世の中に変ったことが大きいと思います。

解らないところや必要な情報は、WEBやYouTubeで学習し、それでも足りないところは地元のホームセンターの大工さんに御願いして教えて頂き、物品はほぼ全てホームセンターで購入させて頂きました。(KOMERIさんと、ジョイフルAKさんにはとても感謝しております。)

初めての作業は不得手でなかなか進みませんでしたが、3回程度やり直しつつ、慎重に進めながら、いつしか2度目の冬を越した年、ついに完成の日が訪れました。保健所の方が審査しに来られた日を今でも忘れられません。

そして何より驚いたのが数日後に合格の知らせが‥。

21ヶ月の試行錯誤を経てようやく頂いた証書は今でも、額に飾られております。